火山情報


火山名 口永良部島 噴火警報(居住地域) − 2015年10月21日18時00分発表

噴火警報・予報
2015年10月21日18時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台発表

火山名  口永良部島  噴火警報(居住地域)

**(見出し)**
<口永良部島の噴火警報(噴火警戒レベル5、避難)を切替>
 新岳火口の西側の概ね2.5kmの範囲の居住地域(前田地区、向江浜地
 区)では厳重な警戒(避難等の対応)をしてください。
<噴火警戒レベル5(避難)が継続>

**(本  文)**
[火山活動の状況及び予報警報事項]
 新岳では、6月19日の噴火以降、噴火は発生していません。
 1日あたりの二酸化硫黄放出量は、6月は概ね多い状態でしたが、次第に減少し、9月にはやや少ない状態となりました。
 また、火映は5月29日の噴火以降観測されておらず、9月には、新岳火口付近の熱異常域の温度の低下が認められています。
 火山性地震は、8月上旬までは時々多くなりましたが、その後少なくなりました。
 地殻変動観測で3月頃までにみられていた島の隆起を示す変動はその後停滞しており、マグマの上昇を示すような顕著な変化は認められません。
 以上のように火山活動が高まる傾向はみられないことから、5月29日と同程度の噴火が発生する可能性は低くなっているものと考えられます。しかしながら、5月29日の噴火前にみられた島の隆起が維持されていることから、引き続き噴火の可能性があり、火砕流にも警戒が必要と考えられます。
 火砕流の流下による影響が及ぶと予想される屋久島町口永良部島の居住地域(前田地区、向江浜地区)では厳重な警戒(避難等の対応)をしてください。

[対象市町村等]
噴火警報:避難等(継続)
 鹿児島県屋久島町

[防災上の警戒事項等]
 噴火に伴う大きな噴石の飛散が予想される新岳火口から概ね2kmの範囲、及び火砕流の流下による影響が及ぶと予想される新岳火口の西側の概ね2.5kmの範囲では、厳重な警戒(避難等の対応)をしてください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るおそれがあるため注意してください。降雨時には土石流の可能性があるため注意してください。

**(参考:噴火警戒レベルの説明)**
【レベル5(避難)】:危険な居住地域からの避難等が必要。
【レベル4(避難準備)】:警戒が必要な居住地域での避難の準備、災害時
     要援護者の避難等が必要。   
【レベル3(入山規制)】:登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制
     等。状況に応じて災害時要援護者の避難準備等。
【レベル2(火口周辺規制)】:火口周辺への立入規制等。
【レベル1(平常)】:状況に応じて火口内への立入規制等。
(注:避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なる)
 
 なお、(平常)のキーワードについては、平成27年5月18日から(活
 火山であることに留意)に変更しました。システム改修により情報文に反映
 されるまでの間は、読み替えで対応いただきますようお願いいたします。

※「噴火警報」は、居住地域や火口周辺に影響が及ぶ噴火の発生が予想された場合に、予想される影響範囲を付した名称で発表されます。
※噴火警報(噴火警戒レベル4以上)及び噴火警報(居住地域)は、特別警報に位置づけられています。
※「噴火予報」は、噴火警報を解除する場合や、火山活動が静穏(平常)な状態が続くことをお知らせする場合に発表されます。
※「火山現象に関する海上警報」は、噴火の影響が海上や沿岸に及ぶ恐れがある場合に発表されます。