令和３年　台風第９号に関する情報　第２６号
２０２１年８月９日１１時５７分　気象庁発表

（見出し）
台風第９号は中国地方で温帯低気圧に変わりました。温帯低気圧は今後、強い風の領域を広げながら日本海を北東へ進み、１０日は東北地方を通過する見込みです。西日本から北日本では土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫、高潮に厳重に警戒し、暴風や高波に警戒してください。

（本文）
［台風の現況と予想］
　台風第９号は、９日９時に中国地方で温帯低気圧に変わりました。温帯低気圧は今後、強い風の領域を広げながら日本海を北東へ進み、１０日は東北地方を通過する見込みです。

［防災事項］
＜大雨・雷・突風＞
　西日本では、これまでの大雨により中国地方を中心に土砂災害や洪水警報の危険度、浸水害の危険度が非常に高まっている所があります。
　西日本を中心に９日は雷を伴って局地的に猛烈な雨が降り、東日本や北日本では１０日にかけて、雷を伴った非常に激しい雨や激しい雨が降り、大雨となる所があるでしょう。北日本では１１日も大雨が続くおそれがあります。
　１０日１２時までの２４時間に予想される雨量は、多い所で、
　　東海地方　　　　　　　　　　　　　　　２００ミリ
　　北海道地方　　　　　　　　　　　　　　１８０ミリ
　　関東甲信地方、北陸地方、中国地方　　　１５０ミリ
　　東北地方　　　　　　　　　　　　　　　１２０ミリ
　　近畿地方　　　　　　　　　　　　　　　１００ミリ
　その後、１１日１２時までの２４時間に予想される雨量は、多い所で、
　　北海道地方、東北地方、北陸地方　　　１００から１５０ミリ
　　関東甲信地方　　　　　　　　　　　　　５０から１００ミリ
　の見込みです。
　土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。また、落雷や竜巻などの激しい突風に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど安全確保に努めてください。

＜暴風・高波＞
　台風から変わった温帯低気圧は日本海で強い風の領域を広げ、西日本から北日本の広い範囲で１０日にかけて、非常に強い風や強い風が吹いて、うねりを伴って大しけとなる所があるでしょう。
　９日に予想される最大風速（最大瞬間風速）は、
　　北陸地方、近畿地方、中国地方　　２５メートル（３５メートル）
　　四国地方　　　　　　　　　　　　２３メートル（３５メートル）
　　北海道地方、東北地方、九州北部地方
　　　　　　　　　　　　　　　　　　２０メートル（３０メートル）
　　関東甲信地方、東海地方　　　　　１８メートル（３０メートル）
　１０日に予想される最大風速（最大瞬間風速）は、
　　北海道地方　　　　　　　　　　　２５メートル（３５メートル
　　東北地方、北陸地方　　　　　　　２３メートル（３５メートル）
　　関東甲信地方、近畿地方　　　　　２０メートル（３０メートル）
　　東海地方　　　　　　　　　　　　１８メートル（３０メートル）
　の見込みです。
　９日に予想される波の高さは、
　　東海地方、近畿地方、四国地方　　　　　７メートル
　　関東甲信地方、北陸地方、中国地方　　　６メートル
　　北海道地方、東北地方　　　　　　　　　５メートル
　１０日に予想される波の高さは、
　　北海道地方　　　　　　　　　　　　　　７メートル
　　東北地方、関東甲信地方、北陸地方、東海地方、近畿地方
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　６メートル
　　中国地方　　　　　　　　　　　　　　　５メートル
　の見込みです。北日本では１１日も非常に強い風が吹き、大しけとなる所がある見込みです。
　暴風やうねりを伴った高波に警戒してください。
　
＜高潮＞
　温帯低気圧の接近と大潮の時期が重なるため、西日本から北日本では潮位が高くなる見込みです。沿岸施設では重大な災害のおそれがありますので、高潮や高潮と重なり合った波浪による浸水に厳重に警戒してください。

［補足事項］
　今後の気象情報、地元気象台の発表する警報、注意報、竜巻注意情報、早期注意情報、気象情報に留意してください。これで「令和３年　台風第９号に関する情報（総合情報）」は終了しますが、引き続き「大雨と暴風及び高波に関する全般気象情報」を９日１７時頃に発表する予定です。